この「親鸞聖人ご旧蹟案内」は大阪教区第21組有志若手僧侶の会である「あしあとの会」が2009年に発行された冊子『親鸞聖人 あしあとを訪ねて』を元に、ウェブ向けに構成したものです。「あしあとの会」のみなさまのご協力に感謝いたします。
「あしあとの会」では、順次親鸞聖人のご旧蹟を訪ね、本にされる予定です。以降も発刊されれば、こちらでもご紹介させていただく予定です。
ホームページ委員会
私たち、「あしあとの会」は、2011年の親鸞聖人750回御遠忌に向け、聖人の足跡に尋ねていく機会をつくろうと、真宗大谷派大阪教区第21組の有志若手僧侶で結成しました。私たちは、どのように尋ねていくのか思案した結果、聖人のゆかりの地を訪れ、肌身で感じてみることにしました。
今回は、「承元(じょうげん)の法難」(念仏弾圧)による聖人流罪の地を訪ねました。「承元の法難」とは、法然上人が唱導した専修念仏に対して、既成の仏教教団が批判し、時の権力者に訴え、1207年に法然上人並びに弟子7人が流罪、4人が死罪に処せられた事件です。流罪に処せられた中の1人に親鸞聖人がおられました。
私たちは、まず流罪上陸の地「居多ヶ浜」を訪れました。眼前にした風景は、800年前を想像し得ない夏の海水浴場でした。しかし、周辺を見渡すと聖人の言い伝えが数多く残されていました。上越の人々が聖人の念仏の教えとともに伝えてきた事柄や伝承にふれることでまた新たに見えてくるものがあるのではないか。その様な思いで寺院や旧跡を訪れ、現地の人々と出会い、話に耳を傾けました。
この冊子はその記録であり、私たちがあらためて学び直す機会となったものです。