「念仏の信をたまわって」
4月27日(土)10:00 日中
今、社会は未曾有の災害ややりきれなさで沈み込みそうです。その中を人間はバラバラでしかも浮遊しながら生きています。そして先が見えないといってため息をついています。閉塞感で息が詰まりそうなのです。
このような中で私たちは今、宗祖親鸞聖人七五〇回御遠忌法要をお迎えいたしています。
宗祖は、現在の私たちよりはるかに過酷な状況の中で、ひたすらお念仏に出会い、日々状況に挑戦しつつ、ご一生を果たされていかれました。
境遇につぶされそうな日々でありながら我が身を捨てず、浄土からの呼び声に召されながら、我が身を丁寧に生き通されたご一生でありました。
そして、すべての人間が等しく我が身を果たしとげていく道のあることを、現在もなお私たちに指し示してくださっています。生きるべき道の発見こそが救いであります。
(「南御堂』 第607号 2013年(平成25)1月1日 発行)