さる2010年5月22日難波別院で行われました「であing KIDS´10」のプログラムのメインイベントとして、最期に開催された「シネマ&トーク「拝啓、もがいています。」」の様子をご報告いたします。
まずはじめに映画『手紙』が上映されました。これは東野啓吾氏の小説を映画化したものです。強盗殺人を犯し服役中の兄がいるために、まわりからの様々な差別に苦しみもがく弟を中心にお話は進みます。そのために住む場所を変え、職場を変え、自分の夢だった道をあきらめ、好きだった女性との結婚も破綻していきます。そんな兄弟の手紙のやりとりをからめながら、差別の問題、「許す」ということはどういうことなのかを問いかける作品であったと感じました。
続いて西任暁子氏の司会による「トークセッション」が行われました。ゲストにはこの映画の監督である生野慈朗氏を迎え、若手僧侶代表として大阪教区仏教青年会連盟委員長の稲垣洋信氏とともに、この『手紙』について語られました。生野監督からは、映画の演出上の裏話なども聞かせていただきました。
ぼくは初見でしたが、とても考えさせられる映画だったと思います。斜め前で観ていたおばちゃんは映画の半分くらいから泣きっぱなしでした。「泣ける」映画でもあります。原作の小説はぼくは残念ながら読んでいませんが、ネットで少し検索すると色々な意見があり、特にここでは詳しくは触れませんが作中、主人公が勤めている会社の社長さんが述べるセリフには賛否両論があるようです。そこらへんに、青少年団体の担当の方がこの映画を選んだ理由があるのではないかと思います。もしよろしければ、ぜひコメント欄にこの『手紙』を観て(読んで)の感想などもお寄せいただければ幸いです。