真宗大谷派(東本願寺)大阪教区の御遠忌情報

女性僧侶による法要レポート

2013年02月14日 木曜日  投稿者  カテゴリー教区御遠忌

このたびの大阪教区・難波別院宗祖親鸞聖人750回御遠忌法要では、期間中、女性僧侶のみ出仕する法要が一座勤まります。女性僧侶が法要に出仕することによって、「寺族」女性の益々の意識高揚を図り、寺院・教区・宗門の発展興隆に寄与できればと願われて企画されました。2012年11月20日より毎月、難波別院を会場にお勤めのお稽古が行われています。

今回、女性僧侶による法要に出仕する方々に、それぞれの思いと感想を寄稿いただきました。

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私は友人に誘われて気軽に応募しましたが、練習初日、北広間に入ると、大変綺麗に間衣を着て居られる方がちらほら……。一瞬「もしかして私、場違いかも(汗)」と思いましたが、教えてくださる先生が優しそうな方で少しホッとしています。

『正信偈』真四句目下は、拙寺や出仕させて頂いたお寺での報恩講でお勤めしていますし、慣れているといえば慣れているのですが、男声に合わせないといけないので、音程を取るのに、正直、苦労しています。

ですが今回は女性ばかり、という事ですから、そういう苦労はしなくて良さそうですね。

ところで……今更なんですが、最近、少し思うところがあり、『正信偈』を現代語訳したものを時間があれば読むようにしてるんです。漢文と違ってスッと入ってくるので、ダイレクトに心に響いてくるものがあります。

来年4月の本番では、その意味を噛みしめながらお勤めをし、先生が仰っていたように、回向が終わった後自然に手を合わせていただけるような「諸仏」になれるよう、練習に励みたいと思います。

         南無阿弥陀仏

(第4組利福寺 山本亜矢子)

 

本山にて聖人の750回忌にあわせていただけた喜びが未だ醒めない折、私の住む大阪の地、南御堂で教区御遠忌が厳修されることを知り、「何か関わらせていただけたら」と思っておりました。その矢先、女性僧侶による法要出仕募集の案内が届き、自分の実力も省みず、すぐに申し込みました。

日頃は男性僧侶の方々と唱和しており、音程が高いと言われ続け、自分の声を低くする努力をしておりました。しかし、1回目の講習のとき、北広間に清らかに高く響く女性ばかりの声明を耳にした感動に、声が止まり、聞き入ってる私がいるのです。

先生より、「声明はお浄土の言葉、音楽、再現です」とご指導いただきましたが、なるほどと頷けました。

これから何回かの練習に励み、当日多くの皆様と共に唱和して本堂にお浄土が再現できますよう精進してまいります。

来年4月25日が待ち遠しいです。

(第4組眞證寺 田路信子)

 

「女性であること」「得度をしていること」その2点が合致しているということで出仕願いを出した私でした。

第1回習礼に参加して、この法要はとても稀有なことと知りました。明年4月25日の法要までに、私が僧侶としての意識を高め、また、お荘厳となりうるお声明を勤められるよう努力しなくてはならないと思いました。

ひとりではうまくお勤めにならないところ、お稽古する方々と共にではスムーズに声を出すことができました。「法要の日、本堂にお集まりの門徒の方々が、自然と手を合わせ、お念仏を称えられるようなお勤めにしましょう」という先生のお言葉にそえるよう、これからの習礼に臨みたいと思います。

(第7組因順寺 深澤和美)

 

習礼が始まるとまず、女性僧侶が集まり、森川徹先生のご指導の下に法要時の装束や式次第、それぞれが依用できる衣体についての説明がありました。この習礼は法要までに7回あるようです。『正信偈』真四句目下げが始まりますと、女性らしい綺麗でやさしく、そして逞しい声でそろっていてうっとりしました。森川先生の丁寧な声で、はっきりと教わる中で、「これは大谷派の決まりです。これが大谷派の声明です。大谷派の声明は教学からきています」の言葉に身が引き締まります。

回向「我説彼尊功徳事」では「司会者が合掌と言わなくても」、先生はニコッと笑顔で「参詣者が、回向が来たら合掌するようなお勤めを」と言われたのが闡明でした。

これからたくさんの人たちのお世話になって法要が勤められることに感謝したいと思いました。

今回の法要を知って、東日本大震災に遭われた方々、悩める衆生が生きていく喜び、勇気と元気を持ってくだされば、なおうれしいのになと思いました。

習礼が終わってからは、各自お付き合いがあって、おしゃべりに花が咲きました。ありがとうございました。合掌。

(第23組徳明寺 木全満知子)

(『しゃらりん』28号)

 

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