第17組「一緒に参拝して」 ?共に出遇える大切な場
11月22日(火)晴れ。午前7時45分。東大阪市近鉄布施駅北口ロータリーを皮切りに3か所の待ち合わせ場所を周るバスは第17組の住職・坊守・「寺族」を乗せて軽快に真宗本廟を目指して走り出した。これまで組内寺族の研修会として、どこかに出かけるということがほとんどなかった17組だが、この度は宗祖親鸞聖人750回御正当報恩講という大切な機会なので、是非とも参詣したいという組長からの提案で挙行した。と同時に組長の思いは「一緒に参拝する」ことを通して、組内のつながりを深くしたいという願いもあったのだろうと思う。
午前9時京都到着。御拝幕たなびく御影堂は、春の御遠忌法要に参拝した際の巨大スロープに、張り出し参詣席という出で立ちから一変し、平常の御影堂の姿だったが、しかしなぜだかそんな平常の姿にホッとする。
この日は火曜日という平日にも関わらず、大変大勢の参拝で大阪教区の人たちもチラホラ見ることができた。組内の住職・坊守・「寺族」だけで共々に参拝するという活動はこれが初めてということもあり、日ごろ顔を合わすことが少ない、若院や坊守や住職たちが、御影堂でそれぞれ知らないことや、初めて目にする儀式に尋ね合い、また語り合うことができた。共に大谷派という実践の場を抱えた者同士が、報恩講という場で語り合うことに、何か有意義なものを感じた。
「一緒に参拝する」ということが、組内のお付き合いだけであったもの同士が、ちゃんと同じ方向を向いているのだと改めて確認しあえたように思う。まさにそれは私たちにとっての「宗祖としての親鸞聖人」に出遇えたということであるように感じる。この参拝を大きなきっかけとして、「一緒に参拝する」を続けることが、共に出遇える大切な場づくりになるのではと感じる報恩講であった。
廣瀬 俊(第17組法観寺住職)
『しゃらりん』第26号より